涼宮ハルヒの溜息
涼宮ハルヒの溜息 (角川スニーカー文庫) | |
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あらすじ
宇宙人未来人超能力者と一緒に遊ぶのが目的という、正体不明な謎の団体SOS団を率いる涼宮ハルヒの目下の関心事は文化祭が楽しくないことらしい。行事を楽しくしたい心意気は大いに結構だが、なにも俺たちが映画を撮らなくてもいいんじゃないか?ハルヒが何か言い出すたびに、周りの宇宙人未来人超能力者が苦労するんだけどな―スニーカー大賞<大賞>を受賞したビミョーに非日常系学園ストーリー、圧倒的人気で第2弾登場!(『涼宮ハルヒの溜息』より)
感想
ハルヒシリーズ第2弾です。作者の文章力は相変わらず高く、加えて今回は比喩表現が前回よりも少しレベルアップしているように感じ、それゆえに、映画撮影の様子が生き生きと表現されています。
しかし、今回は、内容の割にページ数が多い為か、全体的に締まりがなく、ダラダラと物語が進んでいるように感じます。総ページ数の半分位になってようやく事件が発生し、最後の方で一気に話が進みます。
では前半はどのような感じかというと、朝比奈さんがハルヒに振り回されて、エロい格好をさせられ、キョンがハルヒの暴挙にうんざりするといった内容が延々と締まりなく描かれています。しかし、朝比奈さんとしての見どころが出ているといえばそうかもしれません。
対照的に、後半は少しずつ変わる世界、キレるキョン、哀愁漂う小泉などといった物語としての見どころが沢山出てきます。そして最後の最後で問題解決となります。
個人的には、もう少し短くまとめれば、すっきりとしたいい作品になると思いました。なんせ作者の文章力は素晴らしいので。
分析
- 内容:2
- 描写:3
- 文体:5
- 挿絵:4
- 情熱:3
- 萌え:3