物理の先生にあやまれっ!弐号機
物理の先生にあやまれっ! 弐号機 (物理の先生にあやまれっ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫) | |
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あらすじ
世界七箇所に突如現れた謎の巨大ゴーレムAAE。そのパイロットとしての証である門章を持つ生徒が集う星立・真宮研究所附属AAE高校の初代星徒会長に就任したキューこと橋良九星は、AAEを操ることが出来ないが女子にはモテモテだ。同級生の椛、月緒、アムリネス、ナディアがキューのために副会長の座を争い、激しいバトルを繰り広げることに。高校生活は順調かに思えたがAAEを巡り先進各国が不穏な動きを見せ始める。そしてAAEの謎を知る天才科学者真宮ソフィー村本はキューに真実を打ち明けた…。(『物理の先生にあやまれっ!弐号機』より)
感想
…一言で言ってしまうと、ボロボロですね。作者には申し訳ありませんが。前作の長所を見ることが出来ず、短所が悪化している感じです。後半に至っては苦笑しかできませんでした。
まず前半。九星がハーレム状態を堪能する場面。そのような場面故に、エロ描写が若干出てきますが、前回以上にやりすぎです。そし九星のメタ発言の数々。これもちょっと出すくらいならいいのですが、明らかにその域を超えています。10年後に読む人がいたとしても通じないようなネタも使ってるし。
しかし、中盤は比較的いい内容でした。「仲間の力」を感じさせてくれました。ナディア(ベルリン)の過去にも話題が移りますが、「届かない」思いがとても感情的に描かれていて、グッときました。
ところが、後半は一転して、もう滅茶苦茶です。使い捨てキャラが出てきて、なにがしたかったんだと思っていると、あれよあれよという間にクライマックス。世界観をあっという間にひっくり返します。(この辺の手際の良さは逆に感心しましたが…)そして今作がボロボロの理由も明らかになります。最後はもうヤケクソでした(笑)。
前作の最大の長所である、「筋の通った話」を今作では全く見ることが出来ませんでした。前作を軽く読み返してみても、今作との差に驚くばかりです。
分析
- 内容:2
- 描写:2
- 文体:3
- 挿絵:4
- 情熱:3
- 萌え:1