分析!!ライトノベル~ラノベ旧刊から新刊まで~

ロウきゅーぶ!

ロウきゅーぶ! (電撃文庫)
ロウきゅーぶ! (電撃文庫)蒼山 サグ てぃんくる

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あらすじ

高校入学とともに部長のロリコン疑惑で部活を失った長谷川昴。ただでさえ小学生の話題はタブーなのに気づけばなぜか小学校女子バスケ部コーチに就任って!?「ん?ぱんつなら心配ないよ、ほらっ」「やっぱりっ、でか女なんだわたしっ!」「おにーちゃんの背中が気に入りました」「あの、そ、そろそろご指導の方を――」「いろいろ面白くなってきたわね、ふふ」個性的な少女たち五人の猛烈アピールに振り回されっぱなしながらも、それぞれの想いを守るため昴はついに男を魅せる!小学生の女子だって悩みは多いのです。そんな彼女たちに翻弄されまくっちゃうさわやかローリング・スポコメディ!(『ロウきゅーぶ!』より)

感想

あらすじや絵だけを見ると、完全なロリ物のように思いますが、騙されてはいけません。確かにロリ要素が無いわけではありませんが、基本的には立派なスポ魂です。

今作品のおおまかなストーリーは、入学早々バスケという心の拠り所を失い、絶望していた主人公の昴が、無理やり押し付けられた小学校の女子バスケ部のコーチを務めるうちに、バスケに対する情熱を取り戻していくという話です。

ストーリーも熱いですが、登場人物も熱いです。部の顧問であるミホ姉は普段は滅茶苦茶な人間ですが、部員たちのこととなると真剣になり、必死になってなんとかしようとします。普段が普段なために、熱さが一層際立ちます。部員達もある物を守るために心を一つにしていきます。

5人の部員たちは、それぞれ個性的で、しっかりと書き分けられています。5人もいるのに名前を見なくても誰が話しているのか分かるほどです。

そして、体育系の部に入った人なら必ず一度はぶつかる、スポーツに対する姿勢の問題の話題もあり、私としてはかなり共感出来ました。

この作品の特徴として、話の合間に挿入される交換日記によって部員たちの本音を知ることができます。この内容が本編にも関わってきたりもして、とても有効に機能しているように思いました。

ただ、私のバスケに関する知識が足りないせいか、位置関係や動きが少しだけ分かりにくかったです。何か「ピーン」と来るような比喩が少ないかった気がします。ある程度の予備知識があったほうが読みやすいです。

さらに残念なことは、挿絵の中に主人公の昴の顔が出てこないことです(後ろ姿は少しだけ出ているが)。意図的にそうしたのかもしれませんが、私としては残念でした。2巻以降で顔が出ることに期待します。

分析

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