幕末魔法士Ⅲ
幕末魔法士〈3〉The eastern beast (電撃文庫) | |
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あらすじ
伊織と冬馬は、天下に混迷をもたらしている偽の桂小五郎が、倒幕の戦を起こして失敗し、幕軍の包囲下にある天誅組の本陣に出没していると知る。そこで二人は、暴挙に加わった土佐郷土を説き伏せ、海軍塾へ引き込もうと企む坂本龍馬と共に、小五郎の偽者を捕らえるべく、山深い吉野へと向かった。幕末を翔る男装の少女。その行く手に異しき呪士と凶悪な獣が現れる……。魔導の力が天地を揺るがし、無垢なる魂を外道へと堕とす。坂本龍馬もついに登場!第16回電撃小説大賞<大賞>受賞の幕末ファンタジー、第3弾!(『幕末魔法士Ⅲ』より)
感想
ユニークな幕末ファンタジーの第三巻です。今回はかの有名な坂本龍馬も登場します。
前回より若干コメディー要素が増えたような気がしたし、人間関係も前回より複雑ではない為、前作より楽に読むことが出来ました。
今回は、新登場の法鷲や龍馬の活躍(コントも含む)も見どころですが、それに加えて伊織が新技を使うなど、前作に比べて伊織が活躍します。しかもそれだけでなく、あることをきっかけに、冬馬との関係もより深いものに。色々と見どころが多い話です。
そして今回は、戦場をぶっ壊して派手に戦います。このようにバトル要素も充実しており、楽しむことが出来ます。
また、これは良いのか悪いのか分かりませんが、相変わらず微グロで、しかも描写がやたら生々しいです。苦手な方は注意が必要です。しかし、別の視点からすると、筆者の描写の技量が発揮されていると見ることも出来ます。
描写について。情景は歴史物に相応しく風流に描かれています。動作も、位置関係も含めて分かりやすく、バトル要素が生きています。
挿絵も素晴らしいです。細やかな線使いで人物の微妙な感情を表現しきっています。感情表現という面では最高レベルの絵かと思われます。ラノベにもってこいの絵です。
内容は一応切りのいい所で終わっていますが、一件落着はしていません。むしろこれからが本番といった感じです。
分析
- 内容:3
- 描写:4
- 文体:4
- 挿絵:5
- 情熱:4
- 萌え:4