ロウきゅーぶ!③
ロウきゅーぶ!〈3〉 (電撃文庫) | |
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あらすじ
プール開き目前な本格的な夏到来。いまだ慧心学園バスケ部のコーチを続ける昴は、試合という新たなる壁にぶち当たっていた。そんな中、一人泳げずに悩める愛莉。これを克服することでセンターとしての精神的成長を促すためにも、昴は文字通り一肌脱ぐことにしたのだが、「――さーて、今のうちに脱ぎ脱ぎっと」「いいから早く服を着なさい今すぐにっ」「ううっ。やっぱり……恥ずかしいかも」「おー、じゃあひなはこあらあたーっく」「だ、だめだようそんな格好でこんなっ」違う壁が昴の前に立ちはだかるのだった。そして、そこに忍び寄る女の影が――。悩み多き少女たちに翻弄されまくりなさわやかローリング・スポコメディ③!(『ロウきゅーぶ!③』より)
感想
今回は熱さと楽しさが程よく合わさった話です。しかもそれらがしっかりと場面分けされているため、中途半端な感じがしません。
今回は、とある理由から部が再び崩壊の危機に陥ります。しかも決着はまたもやバスケ。1作目同様に、緊張感に溢れる戦いが見どころです。
部員一同の熱さには今回も心打たれましたが、今回は、特に愛莉(!)と葵が活躍します。彼女らのバスケに対する思いが特に熱いです。
他にも昴が愛莉を成長させようと話をする場面も心に訴えかけるような感動的な文で、素晴らしい見どころです。
やはり、靴に関すること、指導計画に関すること等、作者の経験は半端ではないように思います。おそらく、自分の経験を作品にぶつけて、それゆえ現実味にあふれつつも熱い小説ができるのでしょう。
表現に関する事としては、まず「葵日記」という形で葵の心情が描かれています。部員達の「交換日記」と同様に、昴とは違う視点から話を見ることができて、とても面白いです。また、解説も前作と同等かそれ以上の分かりやすさです。
尚、今回は昴の後ろ姿までは出てくるのですが、やはり顔が出ません。ぜひ挿絵の中で見てみたいです。
分析
- 内容:4
- 描写:4
- 文体:4
- 挿絵:2
- 情熱:4
- 萌え:4