ロウきゅーぶ!⑧
ロウきゅーぶ!〈8〉 (電撃文庫) | |
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あらすじ
二学期が始まり、近づいてくるのは智花の誕生日。日頃の感謝も込め、智花への抱える想いを伝えようとする昴なのだったが……いきなり赴任先から帰国してきた昴の父親、そして謎の銀髪バスケ少女との同居開始で、一波乱の予感――!?「す、昴さんの……お、おうちの子に」「おにーちゃんだめっていっちゃだめ」「長谷川さんのお好きなところに――」「もしかして……デ、デートなのっ?」「すごいのあげなきゃダメだかんね!」一方、智花をお祝いするイベントの裏で、他の4人の少女たちの身にもそれぞれの誇りをかけた、成長を試される出来事が降りかかり……!?悩み多き少女たちに翻弄されまくりなさわやかローリング・スポコメディ⑧!(『ロウきゅーぶ!⑧』より)
感想
今回は最後にバスケの試合こそあれ、全体的にゆるめの雰囲気です。内容は主に3章までの前半は、昴の父の帰国と銀髪少女のミミとの出会い、買いものデート(?)、智花の誕生会、等々。間に後半への布石を挟みながら話は進みます。4章からの後半はちょっと唐突に場面が変わり、話の流れはのバスケへの試合へと流れていきます。
とは言え、今回のバスケはあまり緊張感漂うものではなく、むしろ次巻以降への布石としての意味合いが大きいように思います。
今回は、遂に智花の二つ名が決定します。とても素晴らしいです。一言の中によくあそこまで意味や想いを詰め込めたなと感動します。
それに加え、今回は動作描写の比喩も心なしか詩的です。最近以前と比べて少し文に捻りが少なくなってきたように感じていたので、今回の洒落た文章には少し感嘆しました。
相変わらず昴は語弊のある言葉を連発。この楽しいちぐはぐさも昴が「残念な意味での子供好き」ではないからこそだと思います。そして、「残念な意味」でなければ、昴と子供たちの距離は少しずつ縮まってきているように感じます。
少し気になったのが一成の扱いです。巻を重ねるごとに、どんどん存在感が無くなってきているというか、隅に追いやられてきています。あと数巻のうちに完全消滅する気さえします。確かに活躍させるのが難しいキャラではありますが、見ていてちょっとかわいそうです。
終盤は完全に次巻予告と化していて、フラグも乱立。次巻も楽しみです。
分析
- 内容:3
- 描写:5
- 文体:4
- 挿絵:3
- 情熱:4
- 萌え:4