分析!!ライトノベル~ラノベ旧刊から新刊まで~

RAIL WARS!③

RAIL WARS! 3―日本國有鉄道公安隊 (創芸社クリア文庫)
RAIL WARS! 3―日本國有鉄道公安隊 (創芸社クリア文庫)豊田 巧

創芸社 2012-09
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あらすじ

「高山直人らに國鉄公安隊高度研修を命じる」はああっ!?「それならオートマチック撃ち放題よね!」「この特殊警棒、スタンガン付きの最新型だぜ!」盛り上がる桜井たちにイラついた俺は、ついに本音を叫んでしまう。「俺は―――!!」衝撃の一言に警四の心はバラバラに。状況は最悪。なのに、なのに、どーして俺は軽井沢でWデートなんかしてるんだ?!國鉄が分割民営化されなかったもう一つの日本を舞台に、夢の鉄道パラダイス・エンタテイメント第三弾!碓氷峠 定通!(『RAIL WARS!③』より)

感想

今回は3・4巻で一つの話で、3巻は前編だそうです。それでも変な所で切れているわけでもなく、話は一段落して次巻へ続く形になっています。

高度研修ということで榛名研修所へと向かった警四のメンバー。ここまで来てあの鉄道名所が登場しないはずがありません。そう、碓氷峠です。同著者の「僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない」でも碓氷峠が舞台でしたが、作品のジャンルが違うということもあってか、全く違う感じで楽しませてもらえました。

前回ほどではありませんが、今回も後半は緊迫感漂うストーリーでした。敵との戦闘があまり激しくないのが前回との違いでしょうか?一部前回と展開が似ているとも思いましたが、やっていることや状況は色々と違うので、問題なく楽しめました。

ちなみにあらすじで推しているWデート(?)はあまり見どころとは言えないかもしれません。

読んでいて、「地図があったらなあ」と思っていたら、あとがきの後に載っているではありませんか!ただし、地図上にはネタバレ満載なので、本編を読み終わるまでは見ることは勧められません。

さて、このシリーズ、鉄道モノとあって、擬音にはかなり凝っているように思います。そのため臨場感が文に出ており、少々荒い動作描写を補ってくれています。

ただし…中盤に製作上のミスが頻発。「普通列車しか停まらない。」という駅に急行が停まったり。在来線と新幹線の駅名を取り違えたり…。しまいには人名までミスしていると思われる個所も。(前半の室長のボケではない。…念のため。)辻褄が合わないのは誤字以前の問題です。1回通して読めば簡単に分かるミスですよ!?世に送り出す本のチェックは徹底して頂きたいところです。

挿絵ですが、今回も素晴らしいです。その中でも最も気に入っているのは表紙です。豪雨の中で急勾配を疾走する車両と雨の中の桜井。相変わらずのセンスです。それにしてもカラー口絵の1ページ目が小海さんというのはもはやお約束なのか…?

分析

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